高嶺海老根(タカネエビネ) 春の花 2012年05月12日 高嶺海老根(タカネエビネ)はラン科エビネ属の多年草である。本州の紀伊半島から九州にかけて分布し、山地の林の中に生える。海老根(エビネ)と黄海老根(キエビネ)の自然交雑種と考えられている。草丈は30~50センチくらいである。根際から生える葉は長い楕円形で、2~3枚がつく。葉脈は平行脈で、葉の先は尖る。開花時期は4~5月である。花茎に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出してたくさんの花をつけ、下のほうから咲いていく。1つの花の花径は2~3センチである。萼片は3枚で、上萼片1枚と側萼片2枚からなる。側花弁は2枚あり、下部に唇弁が伸びる。唇弁は3つに裂ける。真ん中の裂片の先は更に2つに裂けるものと裂けないものがある。裂けないのは黄海老根(キエビネ)の特徴である。唇弁のつけ根には距(花冠のつけ根が後ろに飛び出たもの)がある。花の色や花の形には変化が多い。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。属名の Calanthe はギリシャ語の「calos(美)+anthos(花)」からきている。種小名の discolor は「異なった色の」という意味である。変種名の bicolor は「2色の」という意味である。写真は4月に箱根湿生花園で撮った。学名:Calanthe discolor var. bicolor★個体ごと色に変化をつけて咲く 高嶺海老根は神秘に満ちて花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|PR