雪柳(ユキヤナギ) 春の花 2011年04月05日 雪柳(ユキヤナギ)はバラ科シモツケ属の落葉低木である。本州の関東地方から九州にかけて分布し、川岸や岩礫地に生える。また、庭木とされる。海外では、中国にも分布する。樹高は1~2メートルである。葉は披針形(笹の葉のような形)で、互い違いに生える(互生)。葉の先は尖り、縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。開花時期は3、4月である。株元からたくさん枝を出し、花径1センチに満たない白い小さな5弁花を穂のようにつける。花の後にできる実は袋果(熟すと果皮が自然に裂けて種子を放出する)である。和名の由来は、花の様子が雪のように見え、枝や葉の形が柳のような形に見えることからきている。 花が散ると地面に小米(砕いた米)をまいたようになるので小米柳(コゴメヤナギ)とも呼ばれる。古来は、この花が岩のあるところを好んで生えるので、岩柳(イワヤナギ)と呼ばれていたという。また、中国では「噴雪花」と呼ばれている。なお、同じシモツケ属で花が団子状のものを小手鞠(コデマリ)という。開花は雪柳(ユキヤナギ)よりも少し遅い。花の形はよく似ている。俳句の季語は春である。属名の Spiraea はギリシャ語の「speira(螺旋)」に由来する。果実が螺旋状になるものがあることから名づけられた。種小名の thunbergii はスウェーデンの植物学者で日本の植物を研究した「ツンベルクさんの」という意味である。写真は4月に埼玉県三郷市で撮った。学名:Spiraea thunbergii★するすると枝を伸ばして雪柳 真白の花びらまぶすが如く☆遠くより真白の雲のあるごとく 風に舞い散る雪柳見ゆ今日の花ドットコム花図鑑PR