蛍蔓(ホタルカズラ) 春の花 2011年05月11日 蛍蔓(ホタルカズラ)はムラサキ科ムラサキ属の多年草である。北海道から沖縄にかけて分布し、林の中や草地に生える。海外では、台湾、朝鮮半島、中国にも分布する。草丈は10~20センチくらいである。茎は細く、地を這って広がる。葉は楕円形で、互い違いに生える(互生)。茎と葉には毛が生えている。開花時期は4~5月である。茎先の葉の脇から短い花柄を出し、花径2センチくらいの青い花をつける。花冠は5つに裂けて横に広がり、裂片の真ん中には白い筋が入る。雄しべは5本である。花の後にできる実は分果(複数の子房からできた果実)で、4つのブロックからなる。花の後に、根際から地面を這う茎を出し新しい株をつくる。和名の由来は、星形に見える白い筋を蛍の光に見立てたものである。なお、「蔓」というのは蔓状の茎をした植物のことである。別名を蛍草(ホタルソウ)という。属名の Lithospermum はギリシャ語の「lithos(石)+ sperma(種子)」からきている。小堅果を結ぶ性質から名づけられた。種小名の zollingeri はオランダの植物学者「ツォーリンゲル(H. Zollinger)さんの」という意味である。写真は5月に東京都薬用植物園で撮った。学名:Lithospermum zollingeri★涼しげに花びら広げ煌けど 蛍蔓は溜め息混じり今日の花ドットコム花図鑑PR