猿面海老根(サルメンエビネ) 春の花 2012年05月22日 猿面海老根(サルメンエビネ)はラン科エビネ属の多年草である。北海道から九州にかけて分布し、低地や山地の林の中などに生える。海外では、朝鮮半島、台湾、中国やヒマラヤなどにも分布する。しかし、味わいのある花なので山草愛好家のターゲットとなり、採取によって減少している。環境省のレッドリスト(2007)では、「絶滅の危険が増大している種」である絶滅危惧II類(VU)に登録されている。草丈は30~50センチくらいである。根際から生える葉は長い楕円形で、3~4枚がつく。開花時期は4~5月である。葉の間から花茎を伸ばし、7~15輪くらいの花をつける。海老根(エビネ)に比べると花のつき方は疎らで、1つ1つの花が大きい。萼と側花弁は淡い黄緑色をしている。唇弁が大きくて紫褐色ないし紅褐色をしている。唇弁は3つに裂けるが、真ん中の裂片が大きくて鶏のトサカのような突起がある。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。「海老根」の名の由来は、茎と根の様子を海老に見立てたものである。「猿面」のほうは、この花の唇弁が赤味を帯びて皺があるところを猿の顔に見立てたものである。属名の Calanthe はギリシャ語の「calos(美)+anthos(花)」からきている。種小名の tricarinata は「三背稜のある」という意味である。写真は5月に北大植物園で撮った。学名:Calanthe tricarinata★ひょっこりと顔出す様が面白い 頬が緩むよ猿面海老根花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|PR