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洲浜草(スハマソウ)



洲浜草(スハマソウ)はキンポウゲ科ミスミソウ属の多年草である。
本州(東北、関東)の太平洋側と四国に分布し、山地の日陰に生える。
雪割草(ユキワリソウ)と呼ばれるものの1つである。
早春に花茎を伸ばして雪を割るようにして咲き出すことからつけられた名である。
雪割草(ユキワリソウ)の原種は、日本に自生する三角草(ミスミソウ)、大三角草(オオスミソウ)、洲浜草(スハマソウ)、毛洲浜草(ケスハマソウ)の4種のほか、海外に9種ほどあるそうだ。
これらの交配によって、鮮やかで豪華な園芸品種が造り出されている。
洲浜草(スハマソウ)は草丈が10~20センチくらいである。
根際から生える葉は三角形で、浅く3つに裂け、先は円い。
花色は白が基本だが、ピンク、ブルー、薄紫など多彩である。
なお、花弁のように見えるのは萼片である。
萼片の数には幅があり、6~15枚くらいである。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
三角草(ミスミソウ)は、三つに裂けた葉の角が尖っている。
これに対して洲浜草(スハマソウ)は、葉の角が丸くなっている。
和名の由来は、葉の角が丸くなっているのを「洲浜」(弧状になった砂浜)に見立てたものである。
俳句の季語は春である。
属名の Hepatica はラテン語の「hepaticus(肝臓)」からきている。葉の形から名づけられたものである。
種小名の nobile は「気品のある」という意味である。
変種名の japonica は「日本の」という意味である。
品種名の variegata は「斑入りの」という意味である。
写真は3月に板橋区立赤塚植物園で撮った。
学名:Hepatica nobilis var. japonica f. variegata


★指ほどの高さに咲いて洲浜草
 土の温もりあるやあらぬや




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