杏(アンズ) 春の花 2012年02月24日 杏(アンズ)はバラ科サクラ属の落葉高木である。原産地は中国の北部である。日本には奈良時代に伝えられたと言われ、万葉集にも唐桃(カラモモ)の名で登場する。耐寒性があり、長野県や青森県で植栽されている。樹高は5~10メートルくらいである。梅(ウメ)と似ているが、樹形が直立していることや、樹皮に縦の筋が入ること、また萼片が反り返ることなどで区別できる。葉は幅の広い楕円形で、互い違いに生える(互生)。葉の先は短く尖り、縁には不揃いな細かいぎざぎざ(鋸歯)がある。開花時期は3~4月である。梅(ウメ)と桜(サクラ)の中間くらいになる。葉の展開に先立って花を咲かせる。花の色は淡い紅色で、花びらは5枚である。花びらの形は丸い。萼は紅紫色で反り返る。結実期は6月ころである。実は直径3センチくらいの球形の核果(水分を多く含み中に種が1つある)で、黄橙色に熟する。果実はジャムや乾果物として食用にされる。英名のアプリコット(Apricot)としても知られている。種子には青酸配糖体や脂肪油、ステロイドなどが含まれており、杏仁(きょうにん)と呼ばれる咳止めの生薬となる。漢字では「杏子」とも書く。俳句では、「杏」が夏の季語、「杏の花」が春の季語である。属名の Prunus は「plum(スモモ)」を意味する。種小名の armeniaca は「杏色の」という意味である。写真は3月に小石川物園で撮った。学名:Prunus armeniaca★頬染めて一足先に花開く 杏の花は桜のごとく花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|PR