山査子(サンザシ) 春の花 2011年05月05日 山査子(サンザシ)はバラ科サンザシ属の落葉低木である。原産地は中国である。日本へは江戸時代の享保年間に薬用植物として渡来した。庭木や盆栽にもされる。樹高は1~3メートルくらいになる。よく枝分かれをし、枝の変形である棘がある。葉は倒卵形で、互い違いに生える(互生)。葉のつけ根の部分はくさび形をしている。開花時期は4~5月である。枝先に散房花序(柄のある花がたくさんつき、下部の花ほど柄が長いので花序の上部がほぼ平らになる)を出し、白い5弁花をつける。果期は9~10月である。花の後にできる実は球形のナシ状果で、赤色や黄色に熟する。食用になり、観賞もできる。また、生薬名を山査子(さんざし)といい、健胃・整腸剤として利用される。俳句では「山査子の花」が春の季語である。属名の Crataegus はギリシャ語の「kratos(力)+agein(持つ)」からきている。材が堅いことから名づけられた。種小名の cuneata は「くさび形の」という意味である。花の写真は4月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。実の写真は10月に鎌倉の長谷寺で撮った。学名:Crataegus cuneata★渡来して江戸の薬師が珍重す 山査子の実はときめきの色今日の花ドットコム花図鑑PR