鹿子草(カノコソウ) 夏の花 2012年06月12日 鹿子草(カノコソウ)はオミナエシ科カノコソウ属の多年草である。北方領土を含む北海道から九州にかけて分布し、湿った草地などに生える。海外では、台湾、朝鮮半島、中国東北部、サハリンにも分布する。和名の由来は、花の咲いている様子が鹿の子しぼりに見えることからきている。また、女郎花(オミナエシ)に似た姿で淡い紅色の花を咲かせるところから春女郎花(ハルオミナエシ)の別名がある。草丈は50~60センチくらいである。茎は直立する。葉は向かい合って生え(対生)、羽状に分ける。開花時期は6~7月である。茎先に散房花序(柄のある花がたくさんつき、下部の花ほど柄が長いので花序の上部がほぼ平らになる)を出し、淡い紅紫色の小さな花をたくさんつける。花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。根茎を乾かしたものが生薬の吉草根(きっそうこん)で、ストレスによる病気に効果がある。俳句の季語は春である。属名の Valeriana はラテン語の「valere(強くなる)」からきているという説がある。種小名の fauriei は明治時代のフランス人宣教師で日本の植物を採集した「フォーリー(U. Faurie)さんの」という意味である。写真は7月に東京都薬用植物園で撮った。学名:Valeriana fauriei★なよやかな花の姿に安らぎて 辛い思いをしばし忘れて花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|PR