鰭薊(ヒレアザミ) 夏の花 2011年07月08日 鰭薊(ヒレアザミ)はキク科ヒレアザミ属の越年草である。原産地はユーラシア大陸である。日本へは古い時代に渡来した帰化植物である。本州から九州にかけて分布し、道端や河原などに生える。草丈は70~100センチくらいである。茎は直立して枝分かれをする。茎には翼(よく)という表皮が変化した膜のようなものがあり、先には棘がある。和名は、これを魚の鰭にたとえたものである。葉は羽状に裂け、互い違いに生える(互生)。葉の縁には鋭い棘がある。開花時期は5~7月である。花径20~25ミリくらいの紅紫色の花(頭花)が茎先に数個集まってつく。頭花は筒状花からなる。総苞片(花序全体を包む葉の変形したもの)も鋭い披針形で、棘のようになって反り返る。花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。別名を矢筈薊(ヤハズアザミ)ともいう。属名の Carduus はラテン語でラシャカキグサなどを表す言葉が転用された。種小名の crispus は「縮れた」という意味である。写真は6月に山形市野草園で撮った。学名:Carduus crispus★全身を棘で覆った鰭薊 花愛らしき箱入り娘花図鑑植物図鑑PR