難波茨(ナニワイバラ) 夏の花 2011年05月15日 難波茨(ナニワイバラ)はバラ科バラ属の半常緑蔓性低木である。原産地は中国の南部と台湾である。日本へは江戸時代に難波商人によって持ち込まれて販売された。それが名の由来でもある。近畿地方から九州にかけて、逸出したものが野生化して自生している。樹高は1~2メートルである。蔓は長く伸びれば10メートルにも達する。蔓には鋭い棘がある。葉は3出複葉(1枚の葉が3つの小さな葉に分かれた形)である。小葉は長さが2~4センチくらいの楕円形で、光沢がある。開花時期は5~6月である。香りのよい大きな白い花を咲かせる。花径7~8センチの5弁花で、真ん中には黄色い雄しべがたくさんある。花の後にできる実は偽果(子房以外の部分が加わってできている果実)で、秋に赤橙色に熟する。実は生薬で金桜子(きんおうし)といい、止瀉、縮尿などの薬効がある。属名の Rosa はケルト語の「rhodd(赤色)」からきている。種小名の laevigata は「無毛で滑らかな」という意味である。写真は5月に小石川植物園で撮った。学名:Rosa laevigata★清楚なる野生の薔薇の美しさ 今に伝える難波茨は今日の花ドットコム花図鑑PR