銭葵(ゼニアオイ) 夏の花 2011年06月06日 銭葵(ゼニアオイ)はアオイ科ゼニアオイ属の越年草である。原産地は南ヨーロッパ、地中海沿岸地方、西アジアである。日本へは江戸時代に観賞用として渡来した。現在では野生化し、河川敷や荒れ地などに生える。分類上は、薄紅葵(ウスベニアオイ)の変種とされている。基本種に比べると葉の切れ込みが浅く、花の色が濃い。草丈は60~120センチくらいである。葉は円形で、互い違いに生える(互生)。葉には皺があって波打ち、5つから7つくらいに浅く裂ける。葉の縁には鋭いぎざぎざ(鋸歯)がある。開花時期は6~8月くらいである。葉の脇に淡い紅紫色の5弁花をつける。花径は3センチくらいで、花弁には濃い色の縦筋が入る。花は下から上へ咲きあがる。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。和名の由来は、花の大きさを一文銭に見立てたものという。属名の Malva はラテン古名でギリシャ語の「malache(軟らかくする)」からきている。この属の植物の1種が持つ粘液に緩和剤の働きがことから名づけられた。種小名の sylvestris は「森林に生える」という意味である。変種名の mauritiana は「モーリシャス島の」という意味である。写真は6月に川口市立グリーンセンターで撮った。学名:Malva sylvestris var. mauritiana★名の由来聞けば何やら江戸の世を 思い描ける不思議感じつ花図鑑今日の花ドットコムPR