八重毒痛み(ヤエドクダミ) 夏の花 2011年06月05日 毒痛み(ドクダミ)はドクダミ科ドクダミ属の多年草である。北海道の南部から沖縄にかけて分布し、日陰や湿地に生える。海外では、東アジアや東南アジアに広く分布する。八重毒痛み(ヤエドクダミ)はその品種の1つである。草丈は20~40センチくらいである。葉は先の尖った心臓形で、互い違いに生える(互生)。葉の質は柔らかい。開花時期は5~6月である。茎先に八重咲きの白い花を咲かせる。花びらのように見えるものは、葉に近い性質をもった総苞と呼ばれるものである。花の真ん中に見える黄色い部分が花だが、花弁も萼片もない。種子は不稔性(次の世代の子孫を作れない)である。和名の由来は、毒や傷みに効くということから、「毒痛み」が転じたものといわれる。あるいは、ドクダミの葉は特有の臭気があるため、毒が入っているのではないかということで毒溜め(ドクダメ)と呼ばれるようになり、それがドクダミになったという。そのほかにもいろいろな説があるらしい。生薬名を十薬(じゅうやく)といい、整腸、利尿、解毒などの薬効がある。俳句の季語は夏である。属名の Houttuynia はオランダの医師で植物学者の「ハウトイン(M. Houttuyne)さん」にちなんで名づけられた。種小名の cordata は「心臓形の」という意味である。品種名の plena は「八重の」という意味である。写真は6月に小石川植物園で撮った。学名:Houttuynia cordata f. plena★十の字が印とばかり思いきや 八重に花咲くドクダミのあり花図鑑今日の花ドットコムPR