角罌粟(ツノゲシ) 夏の花 2011年06月14日 角罌粟(ツノゲシ)はケシ科ツノゲシ属の越年草である。漢字では「角芥子」とも書く。原産地はヨーロッパである。南ヨーロッパの沿岸地域などに分布する。日本では観賞用として稀に栽培される。逸出して野生化したものが昭和時代の初期に確認されている。草丈は60~100センチくらいである。葉はやや多肉質で銀白色を帯びる。葉は羽状に裂けて、互い違いに生える(互生)。根際から生える葉はロゼット状(茎から葉が重なり合って出て地に接し、円座形になったもの)となる。開花時期は5~7月である。茎先に花径5~10センチくらいの4弁花をつける。花の色には黄色のほか黄橙色や赤橙色などのものがある。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。実の莢はカーブして角状となる。それが名の由来でもある。英名はホーンドポピー(horned poppy)である。ホーンドは「角のある」という意味である。全草にアルカロイドを含み有毒である。しかし、種子には毒は含まれず、種子を搾った油は食用となる。また、種油はかつてランタンの油として用いられたという。属名の Glaucium はギリシャ語の「glaukos(灰緑色)」からきている。種小名の flavum は「黄色の」という意味である。写真は5月に東京都薬用植物園で撮った。学名:Glaucium flavum★ごつごつと強面のする姿でも 花は可憐に色鮮やかに花図鑑植物図鑑PR