蝦夷郡内風露(エゾグンナイフウロ) 夏の花 2014年07月11日 蝦夷郡内風露(エゾグンナイフウロ)はフウロソウ科フウロソウ属(ゲラニウム属)の多年草である。フウロソウ属はユーラシア大陸や北アメリカ大陸などに450種くらいが分布する。外国産のものや園芸品種などはゲラニウムの名称で呼ばれる。ゼラニウムとする場合もあるが、この名称はテンジクアオイ属(Pelargonium)にも用いられるのでちょっと紛らわしいことになる。本種は日本固有種である。北海道に分布し、石狩山地、夕張山地、十勝山地の高山から亜高山の草地に生える。同じ北海道に分布する千島風露(チシマフウロ)に似るが、葉や茎に生える毛の形状や位置が異なる。その点で中部地方に分布する高嶺郡内風露(タカネグンナイフウロ)のほうが近縁である。草丈は30~50センチくらいである。葉は手のひら状に深く切れ込み、裂片はさらに切れ込む。茎や葉の柄には粗い開出毛(立ち上がるようにつく毛)が生える。開花時期は7~8月である。茎先に数輪の5弁花を横向きにつける。花径は3センチくらいで、花の色は濃い紅紫色である。花の真ん中にある花柱(雌しべの一部で柱頭と子房との間の円柱状の部分)が目立つ。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。なお、「郡内」は山梨県東部の桂川流域の古名である。武田氏家臣の小山田氏が勢力を振るった地域である。属名の Geranium はギリシャ語の「geranos(鶴)」からきている。長いくちばしのような果実を鶴のくちばしにたとえたものである。種小と変種名の onoei は明治時代初期の博物学者「小野職愨(おの・もとよし, 1838-1890)さんの」という意味である。品種名の yezoense は「北海道の」という意味である。写真は6月に札幌市の百合が原公園で撮った。学名:Geranium onoei var. onoei f. yezoense(syn. Geranium eriostemon var. reinii f. yezoense)★どのような謂れでついた名なのかと 思っていたがこれで納得花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|PR PR" dc:identifier="http://kisetunohana2.blog.shinobi.jp/%E5%A4%8F%E3%81%AE%E8%8A%B1/%E8%9D%A6%E5%A4%B7%E9%83%A1%E5%86%85%E9%A2%A8%E9%9C%B2%EF%BC%88%E3%82%A8%E3%82%BE%E3%82%B0%E3%83%B3%E3%83%8A%E3%82%A4%E3%83%95%E3%82%A6%E3%83%AD%EF%BC%89" /> -->