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蝦夷蛇苺(エゾヘビイチゴ)

蝦夷蛇苺(エゾヘビイチゴ)

蝦夷蛇苺(エゾヘビイチゴ)はバラ科オランダイチゴ属の多年草である。
原産地はヨーロッパと北アメリカである。
英名をワイルドストロベリー(wild strawberry)という。
日本では北海道の南西部に帰化しており、低地や山地の草地や林の縁に生える。
それが和名の由来でもある。
なお、和名には蛇苺 (ヘビイチゴ) の名がついているが、ヘビイチゴの仲間ではなく、果物として食用にされるオランダイチゴの仲間である。
オランダイチゴは17~18世紀にヨーロッパでつくられたものだが、それ以前には本種が栽培されていたという。
果実は小さいが、香りが強いのが特徴である。
草丈は10~20センチくらいである。
根茎は地面を這って横に広がる。
葉は3出複葉(1枚の葉が3つの小さな葉に分かれた形)で、互い違いに生える(互生)。
小葉の形は楕円形で、縁には粗いぎざぎざ(鋸歯)がある。
開花時期は6~7月である。
茎先に花径2センチくらいの白い花を数輪つける。
花弁は5枚、萼片も5枚である。
花の真ん中にある雄しべは、雌しべの集合体と同じくらいの長さである。
在来種の白花の蛇苺 (シロバナノヘビイチゴ) や蝦夷草苺(エゾクサイチゴ)は雄しべのほうが長いことが区別点となる。
結実時期も開花時期とほぼ重なる。
花の後にできる実はイチゴ状果(食べられる部分は花托の発達したもので、表面につく粒々がそれぞれ果実)で、赤く熟して食べられる。
葉は薬用ハーブティーとなる。
葉と茎には利尿・強壮作用がある。
属名の Fragaria はラテン語の「fargare(薫る)」からきている。果実がよい香りがすることから名づけられた。
種小名の vesca は「食べられる」という意味である。
写真は5月に北大植物園で撮った。
実の写真は6月に山形市野草園で撮った。
学名:Fragaria vesca


★ワイルドな苺の味も悪くない
 食べてみてねと蝦夷蛇苺


蝦夷蛇苺(エゾヘビイチゴ)

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