瑠璃二文字(ルリフタモジ) 夏の花 2011年07月02日 瑠璃二文字(ルリフタモジ)はユリ科ツルバギア属の多年草である。分類体系によってはネギ科とされる。原産地は南アフリカである。学名からきたツルバキアないしツルバギア・ビオラケ(セ)アの名でも流通している。学名をそのまま読めばツルバギアだが、流通上はツルバキアとされる傾向がある。英名はソサエティー・ガーリック(society garlic)という。和名の「二文字」というのは、韮(ニラ)の別名である。日本書紀では、ネギを「岐(き)」と一文字で書くのでヒトモジ、ニラは「爾良(にら)」と二文字で書くことからフタモジの別名があるとされる。「瑠璃」は濃い青紫色のことだが、実際には紅紫色の花が咲く。学名の菫色も瑠璃色に近いが、ウエブカラーのviolet(#EE82EE)はこの花の色に近いかもしれない。逸出したものが沖縄などで帰化している。草丈は30センチから50センチくらいである。根際から生える葉は線形である。茎や葉は折ると大蒜(ニンニク)の臭いがする。開花時期は5月から11月くらいである。暖地では周年開花をする。茎先に散形花序(たくさん枝が出て、先に1個つずつ花がつく)を出し、紅紫色をした筒形の花を10輪くらいつける。花被片は6枚である。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。属名の Tulbaghia は18世紀のオランダの喜望峰総督「ツルバグ(R. Tulbagh)さん」の名からきている。種小名の violacea は「菫色の」という意味である。写真は6月に木場公園の外来植物園で撮った。学名:Tulbaghia violacea★二文字を引き摺り出して名づけたる 人の博識後に残るや花図鑑植物図鑑PR