柿蘭(カキラン) 夏の花 2011年06月28日 柿蘭(カキラン)はラン科カキラン属の多年草である。北海道から九州にかけて分布し、日当たりのよい湿地に生える。海外では、朝鮮半島や中国にも分布する。草丈は30~70センチくらいである。葉は狭い卵形で縦じわがある。葉の先は尖り、葉の根元は鞘状になって茎を抱く。葉の長さは7~12センチくらい、幅は2~4センチくらいで、互い違いに生える。開花時期は6~8月である。花茎に10輪くらいの花を総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)につけ、下のほうの花から開花させる。花径は15ミリくらいである。花の上部にある蕚片は先が尖り、緑がかった褐色をしている。側花弁は黄橙色である。花の下部にある唇弁の内側には紅紫色の斑点がある。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。和名の由来は、花の色が柿の実の色に似ているところからきている。属名の Epipactis はギリシャ語の「epi(上)+pactos(硬い)」からきている。種小名の thunbergii はスウェーデンの植物学者で日本の植物を研究した「ツンベルクさんの」という意味である。写真は6月につくば植物園で撮った。学名:Epipactis thunbergii★ちょっと見は地味に見えるが柿蘭は 豊かな彩り秘めて花咲く花図鑑植物図鑑PR