庚申薔薇(コウシンバラ) 夏の花 2011年05月09日 庚申薔薇(コウシンバラ)はバラ科バラ属の常緑低木である。原産地は中国の四川省、雲南省である。日本でも江戸時代以前に渡来して栽培され、多くの園芸品種がある。基本種は一重咲きである。学名からロサ・キネンシスないしロサ・シネンシスとも呼ばれる。和名の由来は庚申月(つまり隔月)に咲くということからきており、四季咲き性がある。樹高は1~2メートルである。葉は奇数羽状複葉(鳥の羽のように左右に小葉がいくつか並び、先に1つの小葉がついて1枚の葉が構成される)で、互い違いに生える(互生)。小葉の形は卵形で、縁には鋭いぎざぎざ(鋸歯)がある。葉にはやや艶があり、裏面は白っぽい。開花時期は5~11月くらいである。枝先に1輪ずつ花をつける。花径は5~7センチくらいで、花弁は5枚である。八重咲きのものもある。花の色は紅紫色から桃色で、色には濃淡がある。萼片は5枚である。雄しべはたくさんあり、葯(雄しべの花粉を入れる袋)の色は黄色い。花の後にできる実は球形の偽果(子房以外の部分が加わってできている果実)で、熟すと赤くなる。属名の Rosa はケルト語の「rhodd(赤色)」からきている。種小名の chinensis は「中国の」という意味である。写真は4月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。学名:Rosa chinensis★花びらを重ねる薔薇もいいけれど 原種の渋さ一際目立ち今日の花ドットコム花図鑑PR