山吹升麻(ヤマブキショウマ) 夏の花 2011年06月16日 山吹升麻(ヤマブキショウマ)はバラ科ヤマブキショウマ属の多年草である。北海道から九州にかけて分布し、山地の林の縁や岩場に生える。海外では、朝鮮半島、中国にも分布する。草丈はは30~90センチくらいである。根茎は木質化をする。葉は2回3出複葉で、互い違いに生える(互生)。3出複葉というのは三つ葉のことで、それがもう1回枝分かれをして1枚の葉となる。したがって、1枚の葉は9枚の小葉で構成される。小葉の形は卵形で、葉脈は平行である。小葉の先は尖り、縁には鋭い重鋸歯(大きなぎざぎざに更に細かなぎざぎざがある)がある。開花時期は6~8月である。雌雄異株である。茎先に複数の総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を円錐状に出し、黄白色の小さなをたくさんつける。花弁は5枚、萼片も5枚である。雄花には花弁より長い雄しべが20本くらいある。雌花には雌しべが3本ある。花の後にできる実は袋果(熟すと果皮が自然に裂けて種子を放出する)で、下を向いており内側に開く。「升麻」というのは生薬の名である。根茎を乾燥させたものは、解毒、解熱、鎮痛などの薬効がある。小葉の形が山吹(ヤマブキ)に似ているというのが和名の由来である。若芽は山菜として食用にされる。属名の Aruncus はラテン語の「aruncus(ヤギのヒゲ)」からきている。種小名の dioicus は「雌雄異株の」という意味である。変種名の tenuifolius は「薄い葉の」という意味である。写真は6月に北大植物園で撮った。学名:Aruncus dioicus var. tenuifolius★かっこよくぴんと伸ばした白い髭 風に揺らして山吹升麻花図鑑植物図鑑PR