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夕張金梅(ユウバリキンバイ)



夕張金梅(ユウバリキンバイ)はバラ科キジムシロ属の多年草である。
北海道の固有種である。
夕張岳や大雪山系、日高山脈などに分布し、高山にある蛇紋岩地の草地や礫地に生える。
分類上は、深山金梅(ミヤマキンバイ)の変種とされている。
基本種との違いは、葉に艶がないことである。
環境省のレッドリスト(2007)では、「IA類ほどではないが、近い将来における絶滅の危険性が高い種」である絶滅危惧IB類(EN)に登録されている。
草丈は5~20センチくらいである。
根際から生える葉は3出複葉(1枚の葉が3つの小さな葉に分かれた形)で、何枚もが輪生する。
小葉の形は倒卵形で、上部の縁には粗いぎざぎざ(鋸歯)がある。
葉には艶はなく、少し毛が生える。
茎につく葉もあるが小さい。
開花時期は5~6月である。
茎の上部で枝分かれをし、それぞれの先に花径2センチくらいの黄色い花をつける。
花びらは5枚である。
花びらの形は幅の広い倒卵形で、先は少しへこんでいる。
雄しべは20本くらいある。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
属名の Potentilla はラテン語の「potens(強力)」の縮小形である。この属の1種の強い薬効に対してつけられた名である。
種小名の matsumurae は植物分類学者「松村任三さんの」という意味である。
種小名の yuparensis は「夕張岳の」という意味である。
写真は7月に北大植物園で撮った。
学名:Potentilla matsumurae var. yuparensis


★少しだけ仲間と違う葉をつけて
 高嶺が似合う夕張金梅




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