夕張金梅(ユウバリキンバイ) 夏の花 2012年05月29日 夕張金梅(ユウバリキンバイ)はバラ科キジムシロ属の多年草である。北海道の固有種である。夕張岳や大雪山系、日高山脈などに分布し、高山にある蛇紋岩地の草地や礫地に生える。分類上は、深山金梅(ミヤマキンバイ)の変種とされている。基本種との違いは、葉に艶がないことである。環境省のレッドリスト(2007)では、「IA類ほどではないが、近い将来における絶滅の危険性が高い種」である絶滅危惧IB類(EN)に登録されている。草丈は5~20センチくらいである。根際から生える葉は3出複葉(1枚の葉が3つの小さな葉に分かれた形)で、何枚もが輪生する。小葉の形は倒卵形で、上部の縁には粗いぎざぎざ(鋸歯)がある。葉には艶はなく、少し毛が生える。茎につく葉もあるが小さい。開花時期は5~6月である。茎の上部で枝分かれをし、それぞれの先に花径2センチくらいの黄色い花をつける。花びらは5枚である。花びらの形は幅の広い倒卵形で、先は少しへこんでいる。雄しべは20本くらいある。花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。属名の Potentilla はラテン語の「potens(強力)」の縮小形である。この属の1種の強い薬効に対してつけられた名である。種小名の matsumurae は植物分類学者「松村任三さんの」という意味である。種小名の yuparensis は「夕張岳の」という意味である。写真は7月に北大植物園で撮った。学名:Potentilla matsumurae var. yuparensis★少しだけ仲間と違う葉をつけて 高嶺が似合う夕張金梅花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|PR