唐種招霊(カラタネオガタマ) 夏の花 2012年05月27日 唐種招霊(カラタネオガタマ)はモクレン科オガタマノキ属の常緑低木である。別名を唐招霊(トウオガタマ)とも言う。原産地は中国南部である。日本へは江戸時代の中期に渡来した。神社・仏閣などに植えられていることが多い。樹高は2~5メートルになる。葉の形は長い楕円形で、長さは4~8センチくらいである。先は尖っておらず、ぎざぎざ(鋸歯)もない。葉には艶と厚味があり、互い違いに生える。開花時期は5~6月である。葉の脇に花径3センチくらいの6弁花をつける。花弁と萼はアイボリーがかった色をしており、縁だけ紅色になる。中心部に雌しべがあり、回りを雄しべが取り巻いている。花の後にできる実は袋果(熟すと果皮が自然に裂けて種子を放出する)で、互いに離れるのが特徴である。花にはバナナのような香りがあって、香料としても用いられる。また、鎮咳、去痰などの効果もあるという。和名の由来は、日本に自生する招霊(オガタマ)の仲間で中国から来たことからきている。属名の Michelia はスイスの植物学者「ミケーリさん(M. Micheli)」にちなむ。種小名の figo は実の形が似ているイチジクのポルトガル語表記からきている。写真は5月に鎌倉の円覚寺松嶺院で撮った。学名:Michelia figo★庭に咲く唐招霊が手招きす 不思議の色と不思議の香りPR