アポイ鍬形(アポイクワガタ) 夏の花 2012年07月08日 アポイ鍬形(アポイクワガタ)はゴマノハグサ科ルリトラノオ属の多年草である。分類体系によってはオオバコ科とされる。北海道の日高地方にのみ分布し、アポイ岳などの蛇紋岩地帯に生える。分類上は、北海道に分布する菊葉鍬形(キクバクワガタ)の変種とされている。菊葉鍬形(キクバクワガタ)が蛇紋岩地で変化したもので、基本種よりも葉が細い。草丈は10センチくらいである。葉は卵形で羽状に深く裂け、向かい合って生える(対生)。葉には軟毛が生え、白っぽく見える。開花時期は6~8月である。茎先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、青紫色の花を固めてつける。花径は1センチくらいである。花冠は花びらのように4つに裂ける。1本の雌しべと2本の雄しべが長く突き出る。花の後にできる実は平べったいさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)で、先が窪んでいる。「鍬形」の由来は、実につく2枚の萼片を兜の鍬形にたとえたものである。属名の Pseudolysimachion はギリシャ語の「pseudo(偽)+Lysimachia(オカトラノオ属)」からきている。オカトラノオ属に似たという意味合いである。種小名の schmidtianum はサハリンの植物の研究家「シュミット(F. Schumidt)さんの」という意味である。変種名の yezo-alpinum は「北海道の高山に生える」という意味である。品種名の exiguum は「ちっぽけな」という意味である。写真は4月に神代植物公園の野草展(東京山草会)で撮った。学名:Pseudolysimachion schmidtianum var. yezo-alpinum f. exiguum★数々の種を生み出したアポイ岳 聳える山に登る日夢見て花図鑑植物図鑑|味の麺匠戸田久|おこめの鬼平|フロム蔵王|花の本屋さん|楽天トラベル|PR