段菊(ダンギク) 秋の花 2011年11月08日 段菊(ダンギク)はクマツヅラ科カリガネソウ属の多年草である。分類体系によってはシソ科とされる。九州の北部と対馬に分布し、日当たりのいい岩場などに生える。海外では、台湾、朝鮮半島、中国大陸などに分布する。大陸と陸続きだった時代の遺存種である。草丈は70~80センチくらいである。茎は直立し、葉とともに短い軟毛を密生している。葉は卵形で、向かい合って生える(対生)。葉の先は尖り、縁には粗いぎざぎざ(鋸歯)がある。開花時期は9~10月である。葉のつけ根の部分に小さな青紫の花が集まって花穂をつくり、それが段になって咲く。1つ1つの花は唇形である。5つに裂けた裂片のうち下側のものが長く、先が細かく裂ける。4本の雄しべと1本の花柱(雌しべ)が花筒から飛び出している。花の色は青紫が多いが、白やピンクのものもある。花の後にできる実は小堅果で、先は4つに裂ける。名の由来は、葉が菊(キク)に似ていて段になって咲くところからきている。属名の Caryopteris はギリシャ語の「karyon(堅果)+pteron(翼)」からきている。果実が小堅果で翼があるように見えることから名づけられた。種小名の incana は「灰白色の柔らかい毛で覆われた」という意味である。写真は9月に川口市立グリーンセンターで撮った。学名:Caryopteris incana★段々に茎を取り巻き咲く姿 どこか不思議な段菊の花花図鑑植物図鑑PR