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大烏瓜(オオカラスウリ)



大烏瓜(オオカラスウリ)はウリ科カラスウリ属の蔓性多年草である。
漢字では「大唐朱瓜」とも書く。
紀伊半島、兵庫県、四国、九州、沖縄に分布し、林の縁や荒れ地などに生える。
和歌山県、徳島県、高知県では絶滅危惧I類、兵庫県、長崎県ではII類に指定されている。
海外では、台湾、中国、ベトナム、マレーシア、インドなどにも分布する。
草丈は5~8メートルに達する大形の蔓性植物である。
葉は心形ないし腎心形で、手のひら状に浅く5つから7つに裂け、互い違いに生える(互生)。
葉の表面には短い剛毛が生える。
雌雄別株である。
開花時期は8~9月である。
花の色は白い。
花は夕方から開きはじめ、翌日の昼前には閉じる。
夜咲く花は、夜行性の昆虫によって受粉する。
花弁の先の糸状のものは、昆虫を呼び寄せるためだという。
花の後にできる実は、直径6~7センチの円形に近い楕円形の液果(水分が多く柔らかい果皮をもつ果実)で、縞模様のある緑色から朱赤色に熟する。
根は生薬でカロコンといい、利尿、解熱などの薬効がある。
属名の Trichosanthes はギリシャ語の「trichos(毛)+anthos(花)」からきている。花冠の先が細かく裂けて糸状になることから名づけられた。
種小名の bracteata は「苞葉のある」という意味である。
写真は9月に東京都薬用植物園で撮った。
学名:Trichosanthes bracteata


★夜にしか開かぬ花に出合えたよ
 細かく縮れてレースのようだ
☆闇の中白いレースの花広げ
 夜の虫たち働きまわり




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