花梨(カリン) 果実・野菜 2010年11月14日 花梨(カリン)はバラ科カリン属(ボケ属)の落葉高木である。原産地は中国の東部である。漢名は「木瓜」である。日本へは1000年以上前に渡来したという。本州の東北地方から中国地方にかけて栽培が行われている。また、北海道から九州にかけて庭園樹や公園樹として植えられている。樹高は6メートルから10メートルくらいである。樹皮は鱗片状に剥がれるが、手触りは滑らかである。葉は倒卵形で、互い違いに生える(互生)。葉には柄があり、縁には細かいぎざぎざ(鋸歯)がある。葉のつけ根の部分は円く、先は尖る。開花時期は3月から4月である。葉の展開と同時に花を咲かせる。枝先に1つずつ咲かせる花は、花径3センチくらいの淡い紅色をした5弁花である。雄しべは20本から22本、雌しべは5本である。結実期は10月から11月である。果実は長さが10センチくらいある長円形で洋梨のような形をしており、緑色から黄色に熟する。香りが強く、喉の薬として知られている。実はかなり固くて酸味も強いので、生食には適さない。加工されて、砂糖漬けやジャム、果実酒などに用いられる。古名を安蘭樹(アンランジュ)という。俳句では秋の季語である。実の写真は11月に板橋区立赤塚植物園で撮った。花の写真は3月に小石川植物園で撮った。学名:Pseudocydonia sinensis(=Chaenomeles sinensis)★ぼってりと青空抜けて花梨の実 見上げて触る幹はすべすべ今日の花ドットコム花図鑑PR