数珠玉(ジュズダマ) 果実・野菜 2011年10月03日 数珠玉(ジュズダマ)はイネ科ジュズダマ属の多年草である。本州から沖縄にかけて分布し、原野や道端などに生える。原産地は熱帯アジアである。日本へは古い時代に渡来し栽培されていたものが野生化した。草丈は1~2メートルである。葉は玉蜀黍(トウモロコシ)に似た線状の披針形で、互い違いに生える(互生)。長さは30~60センチ、幅は2~4センチで先が尖り、縁はざらつく。中央脈は白く、つけ根の部分は茎を抱く。開花時期は7~10月である。雌雄同株である。上部の葉の脇からたくさんの花穂を立てる。硬くて艶のある壷(苞鞘)の中に雌花穂があり、その先に雄花穂が垂れ下がる。果期になると、苞鞘は白、灰色、灰褐色、黒などに色づく。これに糸を通して数珠のようにつなげて遊んだのが名の由来である。根は生薬で川穀根(せんこくこん)といい、煎じて飲むとリューマチ、神経痛、肩こりなどに効く。種子は川穀(せんこく)といい、煎じて飲むと美肌保全、健胃、解熱、利尿などの薬効がある。俳句の季語は秋である。属名の Coix はギリシャ語の「coix(シュロ)」からきている。種小名の lacryma-jobi は「ヨブの涙(花序の印象をたとえた)」という意味である。写真は10月に市川市万葉植物園で撮った。学名:Coix lacryma-jobi ★数珠玉を連ねなむなむ経読めば 身じろぎもせず聴く友の顔花図鑑植物図鑑PR