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高野水木(コウヤミズキ)



高野水木(コウヤミズキ)はマンサク科トサミズキ属(コリロプシス属)の落葉低木である。
コリロプシス属は東アジアを中心に30種くらいが分布する。
本種は本州の中部地方から九州にかけて分布し、蛇紋岩地の岩場に生える。
海外では朝鮮半島にも分布する。
和名の由来は高野山が発見地の1つであることからきている。
別名を深山土佐水木(ミヤマトサミズキ)という。
環境省のレッドリストには登録されていないが、多くの府県で絶滅危惧種に指定されている。
樹高は2~5メートルくらいである。
葉は卵円形ない円形で、互い違いに生える(互生)。
葉には柄があってつけ根は心形である。
葉の縁には先が芒(のぎ:イネなどの小穂に見られる針のような棘)状になった浅いぎざぎざ(鋸歯)がある。
葉の表面には毛はなく、裏面には白くて長い毛が疎らに生える。
開花時期は3~4月である。
葉の展開に先立って花を咲かせる。
枝先に穂状花序(柄のない花が花茎に均等につく)を出し、垂れ下がるように花をつける。
花序の軸や萼に毛は生えていない。
花序は長さが3センチから4センチあり、花の色は淡い黄色である。
花弁は5枚、萼片も5枚である。
雄しべは花弁と同じくらいかそれよりも長い。
裂開する前の葯(雄しべの花粉を入れる袋)は暗い紅紫色をしている。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Corylopsis はギリシャ語の「Corylus(ハシバミ属)+opsis(似た)」からきている。葉の形が似ていることから名づけた。
種小名の gotoana は「五島列島の」という意味である。
写真は3月につくば植物園で撮った。
学名:Corylopsis gotoana

★俯いてさり気なく咲く花の芯
 仄かに赤く個性を見せて



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