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赤花西洋翁草(アカバナセイヨウオキナグサ)



西洋翁草(セイヨウオキナグサ)キンポウゲ科オキナグサ属(プルサティラ属)の多年草である。
プルサティラ属は北半球に45種くらいが分布する。
日本にも翁草(オキナグサ)などが分布するので、属名の和名をオキナグサ属という。
西洋翁草(セイヨウオキナグサ)はヨーロッパのイギリスからウクライナにかけて分布し、石灰岩の草地に生える。
また、多くの園芸品種が作出されている。
赤花西洋翁草(アカバナセイヨウオキナグサ)はそうした園芸品種の1つである。
特徴は花の色が赤いことである。
草丈は15センチから30センチくらいである。
根際から生える葉は羽状複葉で長い柄があり、小葉は手のひら状に深く裂ける。
茎につく葉には柄はなく、線形である。
葉や茎には長くて白い毛が密に生える。
開花時期は4月から5月である。
茎先に1つずつ花をつける。
花の色は赤い。
花弁はなく、6枚の萼片が花弁のようにつく。
中にはたくさんの雄しべと雌しべが詰まっている。
葯(雄しべの花粉を入れる袋)の色は黄色である。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)で、球状に集まったたくさんの種子がつく。
種子の先の1つ1つに長い花柱が伸びる。
花柱には灰白色の羽毛が密に生える。
「翁草」の由来は、このような実の様子を老人の白髪に見立てたものである。
属名の Pulsatilla はラテン語の「pulso(鳴る)」の縮小形である。花の形を鐘にたとえて名づけられた。
種小名の vulgaris は「普通の」という意味である。
園芸品種名の Rubra は「赤色の」という意味である。
写真は4月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Pulsatilla vulgaris 'Rubra'

★くっきりと咲いた姿は美しく
 園芸品種の面目躍如



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