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筑紫哨吶草(ツクシチャルメルソウ)



筑紫哨吶草(ツクシチャルメルソウ)はユキノシタ科チャルメルソウ属(ミテラ属)の多年草である。
ミテラ属は東アジアや北アメリカに20種くらいが分布する。
日本には哨吶草(チャルメルソウ)など10種の固有種が分布し、属名の和名をチャルメルソウ属という。
本種も日本固有種である。
四国の愛媛県、九州の大分県、熊本県、宮崎県に分布し、山地の谷沿いなどに生える。
環境省のレッドリスト(2012)では、「現時点では絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては『絶滅危惧』に移行する可能性のある種」である準絶滅危惧(NT)に登録されている。
和名の由来は、実の形がチャルメラ(先の開いた喇叭)に似ていて、筑紫(この場合は九州の総称)に産することからきている。
草丈は20センチから40センチくらいである。
根際から生える葉は長い楕円形で、3つから5つに浅く裂ける。
葉の縁には不規則で鋭いぎざぎざ(鋸歯)がある。
葉には白い毛と腺毛(毛先から粘液質やゴム質の液を分泌する毛)が生える。
開花時期は4月から6月である。
茎先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、淡い黄緑色をした小さな5弁花をたくさんつける。
花弁は5つから7つに裂け、あまり反り返らない。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Mitella はギリシャ語の「mitra(僧侶の帽子)」からきている。若い実の形から名づけられた。
種小名の kiusiana は「九州の」という意味である。
写真は4月につくば植物園で撮った。
学名:Mitella kiusiana

★花びらと葉っぱで違いわかるかな
 どんな具合に撮れているかな



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