えごの木(エゴノキ) 夏の花 2011年05月19日 えごの木(エゴノキ)はエゴノキ科エゴノキ属の落葉小高木である。北海道から沖縄にかけて分布し、比較的水分のある谷沿いなどで良く成長する。海外では、朝鮮半島や中国にも分布する。樹高は2~7メートルくらいである。葉は長さは4~8センチくらいの卵形で、互い違いに生える(互生)。葉の先は尖り、縁には浅いぎざぎざ(鋸歯)がある。開花時期は5~6月である。花には長い柄があり、枝からぶら下がって咲く。花冠は5つに深く裂け、花の色は白い。花冠の真ん中には10本の黄色い雄しべがある。10月ころに灰白色をした卵球形のさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)がなる。実は長さが1センチくらいで、灰白色の星状毛(放射状に伸びる毛)がたくさん生えている。果皮に有毒物質であるエゴサポニンを含んでおり、その味が「えぐい」ので、エゴノキと名前がついた。材は硬く、火であぶって曲げて「背負い籠」を作ったり、床柱にされたりする。英名はジャパニーズスノーベル(Japanese snowbell)である。俳句では「えごの花」が夏の季語である。属名の Styrax はギリシャ語の「storax(安息香)」からきている。この属の植物の樹脂から安息香(ベンゾイン)が採れることから名づけられた。種小名の japonica は「日本の」という意味である。花の写真は5月に埼玉県三郷市で撮った。実の写真は9月にJAあゆみ野安行園芸センターで撮った。学名:Styrax japonica★見上げれば頭上遥かに鈴なりに えごの花咲く季節は緑今日の花ドットコム花図鑑PR