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シーマニア

シーマニア

シーマニア(Seemannia)はイワタバコ科グロキシニア属の多年草である。
原産地は南アメリカのペルーやボリビアである。
半日陰の林の中に生える。
日本では秋から冬の鉢物として流通している。
シーマニアはかつての属名であるが、今もこの名前で流通している。
草丈は30から60センチくらいである。
葉は細長い楕円形で、向かい合って生える(対生)。
3枚から5枚が輪のようになって生える(輪生)こともある。
葉の先は尖り、縁にぎざぎざ(鋸歯)はない。
葉の両面に白い毛が生え、表面は緑色、裏面は淡い黄緑色である。
開花時期は10月から1月である。
茎先近くの葉の脇から柄を伸ばし、オレンジ色をした鐘状の花を1、2輪ずつつける。
花冠の先は星形に5つに小さく反り返る。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Gloxinia はドイツの植物学者「グロキシン(B. P. Gloxin)さん」の名にちなむ。
種小名の sylvatica は「森林に生える」という意味である。
写真は2月に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で撮った。
学名:Gloxinia sylvatica


★寒い時期目を楽しませるシーマニア
 金魚のような姿可愛く


シーマニア

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ステルンベルギア・ルテア

ステルンベルギア・ルテア

ステルンベルギア・ルテアはヒガンバナ科キバナタマスダレ属の多年草である。
和名は黄花玉簾(キバナタマスダレ)という。
地中海沿岸地方から西アジアにかけて分布し、砂礫地に生える。
日本へは大正時代に渡来した。
草丈は10~20センチくらいである。
1つの球根から2~3本の茎を伸ばす。
根際から生える葉は線形である。
開花時期は9~10月である。
茎先に花径3センチくらいの鮮やかな黄色の花をつける。
花被片は6枚である。
クロッカスに似ているが、クロッカスのように平開はしない。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
属名の Sternbergia はオーストリアの植物学者 「シュテルンベルグ(G. K. Sternberg)さん」の名にからきている。
種小名の lutea は「黄色の」という意味である。
写真は10月につくば植物園で撮った。
学名:Sternbergia lutea


★玉簾思わすような花姿
 黄花が不思議ステルンベルギア


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西洋松虫草(セイヨウマツムシソウ)

西洋松虫草(セイヨウマツムシソウ)

西洋松虫草(セイヨウマツムシソウ)はマツムシソウ科マツムシソウ属の一年草である。
原産地は南ヨーロッパである。
日本へは明治時代の初期に渡来した。
草丈は30~100センチくらいである。
葉は披針形(笹の葉のような形)で、羽状に裂ける。
葉の縁にはぎざぎざ(鋸歯)があり、向かい合って生える(対生)。
開花時期は5~10月である。
花の色は元々は暗い紫色だが、改良が進んで青、ピンク、白、黄色などのものがある。
日本原産の松虫草(マツムシソウ)に比べて花弁は短く、中心部の頭状花も周辺の花弁も密で盛り上がっている。
花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
属名のスカビオサの名でも流通している。
属名の Scabiosa はラテン語の「scabiea(疥癬)」からきている。この属の植物に皮膚病に効くものがあることから名づけられた。
種小名の atropurpurea は「暗い紫色の」という意味である。
写真は7月に軽井沢町植物園で撮った。
学名:Scabiosa atropurpurea


★こんもりと花の茂みを見せながら
 松虫草は涼しげに咲き


西洋松虫草(セイヨウマツムシソウ)

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犬サフラン(イヌサフラン)

犬サフラン(イヌサフラン)

犬サフラン(イヌサフラン)はユリ科イヌサフラン属の多年草である。
分類体系によってはイヌサフラン科とされる。
原産地はヨーロッパ、西アジア、北アフリカである。
球根植物で、机の上に置いておくだけでも花を咲かせる。
草丈は10~20センチくらいである。
花の咲くころには葉はなく、翌春になって線形の葉が出てくる。
開花時期は9~10月である。
花の色は紅紫色、ピンク、白などである。
花被片は6枚である。
クロッカスやサフランに似ているが、雄しべの数や形状が異なる。
犬サフラン(イヌサフラン)の雄しべは6本である。
多弁化した園芸品種もある。
和名の由来は、サフランに似ているが食材として役に立たないことからきている(サフランはフランス料理の食材)。
一般にはコルチカム(Colchicum)の名で流通している。
コルヒチンという痛風治療薬の原料となる。
コルヒチンはアルカロイドで、誤食すると呼吸麻痺を起こすこともある。
属名の Colchicum は自生地である黒海沿岸の地名「コルキス(Colchis)」からきている。
種小名の autumnale は「秋咲きの」という意味である。
写真は10月につくば植物園で撮った。
学名:Colchicum autumnale


★どことなく妖気を秘めて土の上
 犬サフランの灯す明かりか
☆食べられぬけれど効用あるのよと
 犬などつけずコルチカム云い


犬サフラン(イヌサフラン)

犬サフラン(イヌサフラン)

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縷紅草(ルコウソウ)

縷紅草(ルコウソウ)

縷紅草(ルコウソウ)はヒルガオ科サツマイモ属の蔓性多年草である。
分類の仕方によってはルコウソウ属とされる。
寒さに弱いので、園芸上は一年草として扱われる。
原産地は南アメリカである。
草丈は40~50センチくらいである。
葉は羽状に深く裂け、糸のように細かい。
開花時期は8~10月である。
細い筒状で先が星状に浅く5つに裂けた真紅の花をつける。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
近縁種に、葉に切れ込みがない丸葉縷紅草(マルバルコウソウ)がある。
また、両者が交雑育成されたのが羽衣縷紅草(ハゴロモルコウソウ)である。
俳句の季語は夏である。
属名の Ipomoea はギリシャ語の「ips(芋虫)+homoios(似た)」からきている。物に絡みついて這い登る性質からから名づけられた。
種小名の quamoclit はギリシャ語の「kyamos(豆)+clitos(低い)」からきており、マメのように蔓性で背丈が低いという意味から名づけられた。
写真は9月に東京都薬用植物園で撮った。
学名:Ipomoea quamoclit


★小さくも真っ赤に燃える縷紅草
 陽射しに映えるパッションの色


縷紅草(ルコウソウ)

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