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小鮒草(コブナグサ)



小鮒草(コブナグサ)はイネ科コブナグサ属の一年草である。
漢字では「小舟草」とも書く。
北海道から沖縄にかけて分布し、湿った草地や休耕田などに生える。
海外では、朝鮮半島、中国などにも分布する。
和名の由来は、葉の形を「小鮒」ないし「小舟」に見立てたものである。
草丈は20~50センチくらいである。
茎には節があり、そこから根を下ろして地を這う。
節には毛が多い。
葉は細めの卵形で、先は尖る。
葉のつけ根は心形で茎を抱き、葉鞘(茎を鞘状に包むような形になった葉のつけ根)につながる。
葉の縁は大きく波打っている。
葉の縁や葉鞘には長めの毛が生えている。
開花時期は9~11月である。
茎先や葉の脇から枝分かれをして、小穂が列になってつく。
花の後にできる実はえい果(イネ科の果実で薄い木質の果皮が種子に密着している)である。
なお、八丈島ではこの草を刈安(カリヤス)と呼んで「黄八丈」の原料とする。
しかし、刈安(カリヤス)というススキ属の植物も別にあるので紛らわしい(学名:Miscanthus tinctorius)。
小鮒草(コブナグサ)を刈安(カリヤス)と呼ぶのは八丈島だけだそうである。
属名の Arthraxon はギリシャ語の「arthron(関節)+axon(軸)」からきている。花軸に関節のあることから名づけられた。
種小名の hispidus は「剛毛のある」という意味である。
写真は9月に板橋区立赤塚植物園で撮った。
学名:Arthraxon hispidus


★地味だけど役に立つんだ小鮒草
 知っているかい黄八丈を




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