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矢の根梵天花(ヤノネボンテンカ)

矢の根梵天花(ヤノネボンテンカ)

矢の根梵天花(ヤノネボンテンカ)はアオイ科ヤノネボンテンカ属(パポニア属)の常緑低木である。
原産地は南アメリカである。
日本へ渡来した時期は不明である。
日本でも帰化していて、道ばたなどに生える。
草丈は100~150センチくらいである。
茎は下部でよく枝分かれをして、横に広がる。
葉はくさび形で矢じりの形に似ている。
葉の縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。
この葉の形が「矢の根」の名の由来になっている。
「梵天」は婆羅門天のことだが、同時に山伏の峰入り行列の先頭に立てたりする御幣(ごへい)をも意味する。
花の形をこの「梵天」に見立てたものであろう。
同じアオイ科に梵天花(ボンテンカ)という花がある。
開花時期は8~9月である。
花径は5~7センチくらいで、花びらは白く真ん中が濃い赤褐色をしている。
また、花びらの裏側にはきれいな濃い赤色の筋が入っている。
花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。
別名を高砂芙蓉(タカサゴフヨウ)という。
属名の Pavonia はスペインの植物学者「パボン(J. A. Pavon)さん」の名からきている。
種小名の hastata は「鉾形の」という意味である。
写真は10月に京都府立植物園で撮った。
学名:Pavonia hastata


★あっさりと咲いているよな振りをして
 花の裏には綺麗な模様


矢の根梵天花(ヤノネボンテンカ)

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