富士薊(フジアザミ) 秋の花 2011年09月26日 富士薊(フジアザミ)はキク科アザミ属の多年草である。日本固有種である。本州の関東地方と中部地方に分布し、山地から亜高山にかけて砂礫地や河原などに生える。フォッサマグナ要素の植物の1つである。和名の由来は、富士山の周辺に多いことからきている。日本産のアザミの中では最も大きな花をつける。草丈は60~100センチくらいである。茎の上につく葉は小さく、下へいくほど大きくなる。根際から生える葉は羽状に大きく切れ込む。どの葉にも縁には鋭い棘がたくさんある。開花時期は8~9月である。茎の上部で少しだけ枝分かれをし、先に大きな花(頭花)を下向けにつける。花の色は紅紫色で、大きなものは花径10センチにも達する。花は筒状花が集まったもので、総苞(花序全体を包む葉の変形したもの)は球形である。総苞片は反り返り、縁には棘状の毛が生える。花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。属名の Cirsium はギリシャ語の「cirsos(静脈腫)」からきている。静脈腫に薬効のある植物につけられた名が転用された。種小名の purpuratum は「紅紫色の」という意味である。写真は10月に六甲高山植物園で撮った。学名:Cirsium purpuratum★富士薊大きな花を持て余し 垂れる頭(こうべ)は地面睨んで花図鑑植物図鑑PR