三島柴胡(ミシマサイコ) 秋の花 2011年09月18日 三島柴胡(ミシマサイコ)はセリ科ミシマサイコ属の多年草である。本州から九州にかけて分布し、山地の草地に生える。海外では、ユーラシア大陸に広く分布する。環境省のレッドリスト(2007)では、「絶滅の危険が増大している種」である絶滅危惧II類(VU)に登録されている。草丈は40~100センチくらいである。葉は幅の挾い披針形ないし幅の広い線形で、互い違いに生える(互生)。茎は直立し、中ほどから上で枝分かれして曲がる。開花時期は8~10月くらいである。茎先に複数の散形花序(たくさん枝が出て、先に1個つずつ花がつく)を組み合わせて出し、黄色い小さな花が群がってつく。花の後にできる実は長さ3ミリくらいの楕円形の分果(複数の子房からできた果実)で、褐色に熟する。根は生薬で柴胡(さいこ)といい、解熱・鎮痛薬とされる。和名の由来は、静岡県の三島地方が薬草の栽培地であったことからきている。属名の Bupleurum はギリシャ語の「bous(牡牛)+pleuron(肋骨)」からきている。葉のつき方の様子から名づけられた。種小名の falcatum は「鎌状の」という意味である。写真は9月に氷見市海浜植物園で撮った。学名:Bupleurum falcatum★繊細な花の姿を見つめれば ありがたきかな三島柴胡は花図鑑植物図鑑PR