雌宝香(メタカラコウ) 夏の花 2011年08月12日 雌宝香(メタカラコウ)はキク科メタカラコウ属の多年草である。本州から九州にかけて分布し、亜高山帯の湿気の多い草原などに生える。海外では、台湾、中国にも分布する。草丈は60~100センチくらいである。根際から生える葉は長い柄のある三角状の心形で、先は尾状に突き出す。また、つけ根側の両端も尖る。雄宝香(オタカラコウ)の葉は、ほぼ心形である。開花時期は6~9月である。茎先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、たくさんの黄色い頭花をつける。真ん中にある筒状花6~11枚である。周りにつく舌状花は1~3枚と極端に少ない。雄宝香(オタカラコウ)の舌状花は5~9枚ある。花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。「宝香」というのは防虫剤として使われる竜脳香のことである。根茎の香りが似ているということでつけられた名である。「雌」は雄宝香(オタカラコウ)に比べて優しい感じがするところからきている。属名の Ligularia はラテン語の「ligula(舌)」からきている。小さい舌状の花弁から名づけられた。種小名の stenocephala は「細い頭の」という意味である。写真は8月に伊吹山で撮った。学名:Ligularia stenocephala★花びらが落ちてしまった訳じゃない もともとこうさと雌宝香は花図鑑植物図鑑PR