千島金鈴花(チシマキンレイカ) 夏の花 2011年08月10日 千島金鈴花(チシマキンレイカ)はオミナエシ科オミナエシ属の多年草である。北方領土を含む北海道に分布し、岩場に生える。海外では、サハリンやシベリア東部にも分布する。別名を高嶺女郎花(タカネオミナエシ)ともいう。環境省のレッドリスト(2007)では、「ⅠA類ほどではないが、近い将来における絶滅の危険性が高い種」である絶滅危惧IB類(EN)に登録されている。草丈は5~15センチくらいである。根元から生える葉はさじ形で、羽状に深く裂ける。開花時期は6~8月である。茎先に黄色い小さな花がびっしりとまとまってつく。花は合弁花で先が5つに裂け、平たく開く。雄しべは4本ある。一つ一つの花は小さいが、色鮮やかな花をたくさんつけるので良く目立つ。花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。名の由来は、生息地と黄色い花の姿からきている。高嶺女郎花(タカネオミナエシ)のほうは、高山に咲く「女郎花」という意味である。「女郎花」の語源は不明であるが、「女飯」が訛ったものだという説がある。属名の Patrinia はフランスの植物採集家「パトラン(E. L. M. Patrin)」の名からきている。種小名の sibirica は「シベリアの」という意味である。写真は6月に北大植物園で撮った。学名:Patrinia sibirica★岩肌に張りつくように咲く小花 身を寄せ合えば色鮮やかに花図鑑植物図鑑PR