赤物(アカモノ) 夏の花 2011年07月25日 赤物(アカモノ)はツツジ科シラタマノキ属の常緑小低木である。日本固有種である。北海道から四国にかけて分布し、山地から高山の礫地や草地に生える。別名を岩櫨(イワハゼ)ともいう。樹高は10~30センチくらいである。葉は広卵形で、互い違いに生える(互生)。革質で先はやや尖り、縁には小さなぎざぎざ(鋸歯)があって先は長い毛となる。開花時期は5~7月である。花の脇から短い花柄を出し、先端に白い鐘形の花を下向きにつける。花冠は先が5つに裂ける。萼は赤く、毛が密生する。花柄には小さな苞葉があり、赤褐色の長い毛がたくさん生える。秋には赤い楕円形の実を上向きにつける。実は偽果(子房以外の部分が加わってできている果実)で、食用になる。和名の由来は、「赤桃」の転訛したものといわれる。属名の Gaultheria はカナダの自然科学者「ゴーティエ(J. F. Gaulthier)さん」の名からきている。種小名の ovatifolia は「卵円形の葉の」という意味である。亜種名の adenothrix は「腺毛のある」という意味である。写真は7月に八幡平で撮った。実の写真は8月に信州大学の自然教育園で撮った。学名:Gaultheria ovatifolia subsp. adenothrix★岩櫨の花に初めて出合ったよ 八幡平はいま花盛り花図鑑植物図鑑PR