紅花時計草(ベニバナトケイソウ) 夏の花 2011年08月08日 紅花時計草(ベニバナトケイソウ)はトケイソウ科トケイソウ属の多年草である。原産地はベネズエラ、ボリビアである。日本では温室で栽培されるが、沖縄では露地植えされている。蔓性で他のものに絡まって伸びる。草丈は3~6メートルくらいになる。茎や葉には毛が生えている。葉は長い楕円形で、互い違いに生える(互生)。葉は肉厚な革質で、縁には粗いぎざぎざ(鋸歯)がある。開花時期は7~8月だが、温度さえ合えば通年開花をする。茎先に近い葉の脇から柄を出し、濃い紅色の花を1輪ずつつける。花は一日花だが、次々と開花する。花弁が10枚あるように見えるが、花弁5枚と萼片5枚からなる。真ん中にある鬚のようなものは副花冠である。副花冠も濃い紅色で、つけ根の部分は白くなっている。花の後にできる実は液果(果皮が肉質で液汁が多い実)である。「時計草」の由来は、花の形を時計の文字盤に見立てたものである。英名はレッドパッションフラワー(red passion flower)である。この場合のパッションは「受難」を意味する。花の形をキリストの十字架に見立てたものである。属名の Passiflora はラテン語の「flor della passione(情熱の花)」からきている。雌しべの柱頭をはりつけにされたキリストにたとえ、放射状の副花冠をキリストの後光にたとえた。種小名の coccinea は「赤い」という意味である。写真は7月に水戸市植物公園で撮った。学名:Passiflora coccinea★刻むなら深紅の時を刻みたい 惜しんでみても一夜の命花図鑑植物図鑑PR