日光薊(ニッコウアザミ) 夏の花 2011年08月19日 日光薊(ニッコウアザミ)はキク科アザミ属の多年草である。日本固有種である。本州の関東北部から中部地方にかけて分布し、山地の湿った草原に生える。野原薊(ノハラアザミ)の亜種で、総苞や茎に白い毛が多いのが特徴である。草丈は40~100センチくらいである。根際から生える葉は、羽状に深く裂ける。茎につく葉は茎を抱く。開花時期は8~9月である。茎の上部で枝分かれをし、それぞれの先に紅紫色をした頭花を上向きにつける。花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。よく似た野薊(ノアザミ)は花のすぐ下にある総苞が粘るが、日光薊(ニッコウアザミ)は粘らない。属名の Cirsium はギリシャ語の「cirsos(静脈腫)」からきている。静脈腫に薬効のある植物につけられた名が転用された。種小名の oligophyllum は「少数の葉の」という意味である。亜種名の nikkoense は「日光の」という意味である。写真は8月に奥日光の小田代原で撮った。学名:Cirsium oligophyllum subsp. nikkoense★湿原を彩るように咲くという 日光薊をじっと見つめて花図鑑植物図鑑PR