姫檜扇水仙(ヒメヒオウギズイセン) 夏の花 2011年07月29日 姫檜扇水仙(ヒメヒオウギズイセン)はアヤメ科クロコスミア属の多年草である。フランスで交配によって作出された。交配親は檜扇水仙(ヒオウギズイセン:Crocosmia aurea)と姫唐菖蒲(ヒメトウショウブ:Crocosmia pottsii)で、どちらも南アフリカが原産地である。日本へは明治時代の中期に渡来した。園芸品種として入ってきたが、今では各地で野生化している。英名をモントブレチア(montbretia)という。草丈は50~80センチくらいになる。葉は先のとがった線形で2列に並んで立ち、互い違いに生える(互生)。葉の中央に縦の筋がある。開花時期は7~8月である。花茎から3~5個の穂状花序を出し、それぞれにたくさんの花をつける。花の色は朱赤色で、下のほうから順に咲き上がる。花びら(花被片)は6枚で、内側と外側に3枚ずつあり、根元のほうでくっついている。雄しべは3本、花柱(雌しべ)が1本ある。花柱の先は3つに裂けている。結実はせず、球根で増える。属名の Crocosmia はギリシャ語の「crokos(サフラン)+osme(匂い)」からきている。サフランの香りがするということで名づけられた。種小名の crocosmiiflora は「サフランの香りのする花の」という意味である。写真は7月に向島百花園で撮った。学名:Crocosmia x crocosmiiflora★濡れそぼりだらりの帯を垂らしたる 風情しおらしモントブレチア花図鑑植物図鑑PR