千島桔梗(チシマギキョウ) 夏の花 2011年07月18日 千島桔梗(チシマギキョウ)はキキョウ科ホタルブクロ属の多年草である。北方領土を含む北海道から中部地方にかけて分布し、高山の砂礫地や岩場に生える。海外では、サハリン、カムチャツカ、アラスカなど北半球の周極地方に分布する。和名の由来は、発見地が千島であったことからきている。草丈は5~15センチである。根際から生える葉は長い楕円形で、束生する。葉の質は厚く、表面には艶がある。葉の縁には波状のぎざぎざ(鋸歯)がある。茎にも小さな葉を2~3枚つける。開花時期は7~8月である。茎先に青紫色をした釣鐘状の花を1輪つける。花は長さが3~4センチくらいあり大きい。花冠の外側は紫色、内側は淡い紫色をしており、先は5つに深く切れこむ。花冠の内側には白い毛が密生している。萼筒や萼片には長い軟毛が生える。雌しべの花柱は雄しべよりも長く、先が3つに裂ける。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。属名の Campanula はラテン語の「campana(鐘)」の縮小形で小さな鐘を意味する。花冠の形から名づけられた。種小名の chamissonis はドイツの分類学者「シャミッソー(A. von Chamisso)さんの」という意味である。写真は7月に旭山動物園で撮った。学名:Campanula chamissonis★涼やかな空気が好み山の上 千島桔梗がそっと顔出し花図鑑植物図鑑PR