岩菖蒲(イワショウブ) 秋の花 2011年08月29日 岩菖蒲(イワショウブ)はユリ科チシマゼキショウ属の多年草である。本州の日本海側に分布し、山地や亜高山帯の湿地に生える。日本固有種である。氷河期の遺存植物と言われる。草丈は20~50センチくらいである。茎には腺毛(粘着物質を出す毛)がたくさんあって粘る。葉は線形で根際から生え、長さ10~20センチくらいである。菖蒲(ショウブ)の葉に似ており、それが和名の由来となっている。開花時期は8~9月である。茎先に花径5~10ミリくらいの白い花がたくさん固まってつく。花は1か所に3つずつつく。花被片は6枚である。花被片の形は細長い楕円形で、内側に巻く。花の真ん中にある緑色のものは雌しべの根元である。雄しべは6本である。花の後にできる実は楕円形のさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。属名の Tofieldia はイギリスの植物学者「トゥフィールド(T. Tofield)さん」の名からきている。種小名の japonica は「日本の」という意味である。写真は8月に仙台市野草園で撮った。学名:Tofieldia japonica★太古より生き抜き深山に花咲かす 岩菖蒲の可憐な姿花図鑑植物図鑑PR