姫蝦夷葱(ヒメエゾネギ) 夏の花 2011年07月16日 姫蝦夷葱(ヒメエゾネギ)はユリ科ネギ属の多年草である。分類体系によってはネギ科とされる。日本固有種である。北海道のみに分布し、アポイ岳、幌尻岳、大平山など亜高山から高山の蛇紋岩地や石灰岩地に生える。草丈は10センチから20センチである。茎は中空である。根際から生える葉は円筒形でやはり中空である。開花時期は7月から8月である。茎先に半球形の散形花序(たくさん枝が出て、先に1個つずつ花がつく)を出し、淡い紅色の花をつける。花序は膜質の総苞(花序全体を包む葉の変形したもの)に包まれる。花被片は6枚で、長さは6ミリから8ミリくらいである。雄しべは6本で、花披片よりも短い。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、種子が散布される果実)である。和名の由来は、基本種の蝦夷葱(エゾネギ)よりも小形ということからきている。属名の Allium はニンニクの古いラテン名である。種小名の schoenoprasum は「ノグサ属(Schoenus)のようなニラ」という意味である。変種名の yezomonticola は「北海道の山に住む」という意味である。写真は7月に旭山動物園で撮った。学名:Allium schoenoprasum var. yezomonticola★さり気なく咲いた姿は地味だけど 自然に生きる強さ忍ばせ花図鑑植物図鑑PR