四葉鵯(ヨツバヒヨドリ) 夏の花 2011年08月05日 四葉鵯(ヨツバヒヨドリ)はキク科フジバカマ属の多年草である。北海道から本州の近畿地方にかけて分布し、湿った道ばたや林の中に生える。海外では、サハリンにも分布する。草丈は1メートルくらいである。同属の藤袴(フジバカマ)や鵯花(ヒヨドリバナ)と花の形はよく似ているが、葉の特徴で見分けられる。四葉鵯(ヨツバヒヨドリ)は名の通り4枚の葉が輪生する。ただし葉の数は3枚だったり5枚だったりする。葉の形は細長い楕円形である。これに対して藤袴(フジバカマ)の葉は3裂し、鵯花(ヒヨドリバナ)の葉は裂けずに向かい合って生える(対生)。開花時期は7~9月である。キク科の花らしく筒状花が集まって咲く。花の色は淡い紅紫色である。筒状花の先は5つに裂け、糸のような花柱(雌しべ)が突き出す。花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。属名の Eupatorium は小アジアのポントス王「Eupator」の名にちなむ。この属のある植物を薬用にしたことから名づけられた。種小名の chinense は「中国の」という意味である。変種名の sachalinense は「サハリンの」という意味である。写真は7月に北海道の弟子屈町で撮った。学名:Eupatorium chinense var. sachalinense★芳しき蜜の香りはいかばかり 蝶を集めて四葉鵯花図鑑植物図鑑PR